はじめに
QGISで作業する際、普段僕らが使い慣れてるGoogleマップを背景図Googleマップに表示したいなぁと思うことはありませんでしょうか?
ありますよね・・・?
はい、あります!
というわけで、本記事ではQGISでGoogleマップを背景図として表示する方法をご紹介します。
※なお、著作権の問題もありますので、基本的には私用での使用(ダジャレではない)で使う想定でご紹介します。
QGISでGoogleマップを表示する方法
まず、QGISを立ち上げましょう。
立ち上がったら、ブラウザウィンドウの「XYZ Tiles」で右クリックし、「新しい接続」を選択します。
接続の詳細を記入していきましょう。
名前は任意で付けられますが、ここでは「Google Maps」とします。
URLには以下のアドレスをコピーして入れましょう。
ポイント
https://mt1.google.com/vt/lyrs=m&x={x}&y={y}&z={z}
URLを入れたら、OKを押します。
追加された「Google Maps」をダブルクリックしてレイヤに表示させれば、いつもお世話になっているGoogleマップが表示されたと思います。安心感ありますねぇ。
他にも、「Google Satellite」(航空写真)を表示する方法を紹介します。
先ほど同様「新しい接続」で、URLに以下のアドレスを入れます。
ポイント
https://mt1.google.com/vt/lyrs=s&x={x}&y={y}&z={z}
すると、このようにGoogleの航空写真が表示されます。
どんな時に背景図を使う?
さて、Googleマップの表示方法が分かったと思います。
ここで、どんな時に背景図を使用するか、僕個人の事例を具体的にご紹介します。
・緑地の連続性をざっくり確認したいとき
都市部では人口密度が高いため、土地利用における住宅面積の占める割合が多くなり、緑地の面積が少なくなる傾向があります。
緑地の連続性は、ホンドタヌキやアオダイショウ等の哺乳類、爬虫類の移動経路、生息地として重要な役割をするため、環境アセスメントにかかる影響評価の際に事業地周辺の緑地の確認をする目的で航空写真を使用したりしています。
・最新の建築物を確認したいとき
Googleマップは比較的写真の撮影日が新しいため、最近できた道路や建物等の建築物の形や大きさを確認する際に非常に便利です。
ただし、山間部や海浜部の積雪があるエリアでは、冬季の道路はGoogleマップで確認できる状態とはかなり異なることがあるため、要注意です。
・太陽光パネルの設置可能面積を確認するとき
航空写真を用いて、市街地の建物の屋上やグラウンド等の面積を把握することで、太陽光発電のための太陽光パネルの設置可能面積を算出する際に使用したりします。マニアックですかね。
以上です。かなりマニアック(笑)かもしれませんが、結構こういったマニアックな場面でQGISを使用することは多いです。
おわりに
僕たちが生きるこの世界は、日々急速に発展を続けております。
通信システムでは5Gが登場し、高速に大容量のデータが送受信できる時代が来ております。
IoT(モノのインターネット)の発達が進み、モノとインターネットが繋がれば、GISとの連携でリアルタイムに問題点や状況を可視化したり、分析することができるようになります。
車の自動運転が当たり前になる日もそう遠くはなく、自動運転の中で事故や渋滞を防ぐためにGISが大きな役割を果たすことになるでしょう。
モノが発する救援信号をGISを用いて可視化することで、工場や機械の故障個所がリアルタイムかつ容易に把握することができるようになります。
来る未来に乗り遅れないためにも、今からQGISを使ってGISに慣れておきましょう!